平成19年度 第1回 議事要旨

開催年月日 平成19年7月3日(火) 18:00〜20:10
開催場所 鉄道・運輸機構 理事会議室(22階)
出席者
  • 〔委員〕
  • 委員長    杉山 雅洋(早稲田大学商学学術院 教授)
  • 委員長代理 青木 真美(同志社大学商学部 教授)
  • 委員     岩倉 成志(芝浦工業大学工学部 教授)
  • 委員     淺井 万富(九段監査法人 代表社員)
  • 〔機構〕
  • 森田 好則(理事長代理)、水野 喜一朗(理事)、岡田 光彦(鉄道助成部長)、
  • 岡崎 好孝(同部次長)、菅沼 史典(同部次長)、橋田 慶司(特定財源管理課長)、
  • 桐生 周二(助成第一課長)、横田 孝洋(助成第二課長) ほか

配布資料

平成19年度 第1回 委員会資料

概要

委員会の運営に関する事項

本委員会の運営に関する事項(資料2)について事務局から説明し、審議の上、了承された。

鉄道助成業務の実施手続きに関する事項

実施手続きに関する事項(資料3)について事務局から説明し、審議の上、了承された。

鉄道助成業務の実施状況に関する事項

平成18年度下期の鉄道助成業務の実施状況(資料4)について事務局から説明し、引き続き、3件の抽出案件について、選定理由を岩倉委員から報告後、審査結果について事務局から説明し、審議の上、了承された。

主な質疑

(委員)
成田高速鉄道アクセス線の補助事業の繰越額が多いが、借入金の利息の取り扱いはどのようになっているのか。また、踏切保安設備補助では、営業利益が事業用固定資産の7%以下が補助要件となっているがその根拠は何か。
(機構)
通常、補助金の交付については、用地買収や工事の進捗した部分に対して事業者からの請求に基づき支払い、未了分は繰越となる。借入金の利息については補助の対象外となるため、事業者が負担することとなる。
踏切保安設備補助の補助要件については、国の政令である踏切道改良促進法施行令で定められている。
(委員)
補助要件である鉄道事業又は全事業の事業用固定資産に対する営業利益の割合の算定は年度で変動すると思われるが、それは何年間かの平均で行うのか。
(機構)
前事業年度決算ベースを対象としている。
(委員)
事業全体が赤字か、ある一定の比率以下でないと補助できないということを考えると、経営努力している事業者には、それに対するインセンティブみたいなものがあってもいいのではないか。対前年比で経営がよくなっている事業者、努力の見られる事業者にはそのような基準を検討してもいいのではないか。
(機構)
そうした点も含め、柔軟な対応の余地について検討していただければと思う。
(委員)
全事業が黒字なのに、近代化補助をもらうために赤字の鉄道事業を切り離しているケースもあるのではないか。本当に必要なところに補助がなされているのか。
(機構)
鉄道軌道近代化設備整備費補助については、緊急保全整備事業における保全整備計画に沿って平成20年度までに危険箇所等の整備を完了しなければならない。また、再生計画事業は自治体も相当頑張らないとなかなか補助が厳しい状況、要は鉄道事業者が本当に鉄道経営を続けたい、かつ自治体が残したい路線の設備の近代化について、補助金が重点配分されている。このため、場合によってはサービス向上のための設備整備が抑制されるという傾向はあるかもしれない。

鉄道助成業務に関するPDCAサイクルについて事務局から説明し、審議の上、了承された。

主な質疑

(委員)
PDCAサイクルを繰り返すことにより業務改善を図ることはいいことである。現地審査の日程等の検討において、より長期間の日程等の設定が必要ではないかとあるが、これはそのとおりであり、可能であればより好ましいが、マンパワー的にはどうなのか。
(機構)
補助金の審査は2月、3月に集中しており、例えば、それをもう少し早めにできるようになれば日数を確保できるのではないか。交付決定を早めに行い、早く工事をして頂き、早く審査に入れれば若干の日時は取れるのではないだろうか。やり方を検討したいと考えている。人を増やすのは厳しいと考えている。
(委員)
どこも人を減らせということが求められている中で、限られた人員の中でより長期間の審査日程の確保は難しいと思うが、本当に必要であれば、それを実現させるための選択肢を探っていく必要があると思う。また、厳しい審査が実行可能でなければ、助成そのものに対しても疑問が呈されかねないので、審査の効率性と適正化の両立の検討が要請されるのではないか。
(機構)
西武鉄道の踏切のケースについては、助成したことにより、例えば事故率がどうなったとかの客観的なデータが取れるはずなので、その辺のチェックをすれば助成をしたということが生きてくるのではないか。

その他鉄道助成業務の実施に関し必要な事項

その他鉄道助成業務の実施に関し必要な事項(資料5)として、平成18年度調査結果概要及び平成19年度調査計画の概要、地方中小鉄道との意見交換会実施結果、現地視察及び懇談会の開催について、事務局から説明した。
なお、現地視察及び懇談会の開催については、次回の委員会で再検討することとなった。

主な質疑

(委員)
当委員会では、補助金の交付が適正に行われているどうかだけではなく、いま報告のあった事項についてもご意見を頂くことが、助成業務の効率化を進める上で大変有効ではないかと考えている。
(委員)
地方鉄道においては、自治体の温度差によって残るところと残らないところが出てくる恐れもある。事業者への情報提供はもちろんのこと、協調補助を行う自治体に対しても情報提供し理解を頂いて、鉄道存続をかけた議論を地道に行っていく必要がある。
(機構)
ご意見を頂いたように、事業者だけではなく、自治体へのアピールが一つのテーマであり、協調補助を得られやすいようにどうコスト削減を図ればいいのか、そういったノウハウを情報提供していくことも必要ではないかと考えている。機構の鉄道助成部には助成制度についてのノウハウがあり、補助金審査を通じ全国の地方鉄道事業者の事業実態を把握できる立場にあり、建設本部には鉄道建設のノウハウがある。これらをいかに結びつけ地方鉄道事業者のための支援、ひいては補助金執行業務のさらなる効率的な推進方について検討していきたい。
(委員)
これらの成果を学会等で報告することも、助成業務をきちんと行っていることがわかりいいのではないか。
(委員)
調査を行った結果を提供して多くの方々に利用して頂けるような、そういう方向性は大いに必要ではないか。地方の鉄道事業者に対して、こういうアシストができるということを具体的に示して頂ければと思う。また、議論の成果を受けて国の政策に反映されるものが生まれると良い。
(機構)
機構としての調査の意義を明確にするとともに、限られた予算を有効に使う観点から整理すべき点もあるので引き続きご指導賜りたい。
(委員)
地方鉄道事業者との意見交換において、国の補助額減とあるのは、地方自治体との協調補助で決まっている補助額を国が減じてしまうことがありうるということか。
(機構)
地方自治体は予算を確保しているが、国の予算が追いついていかない場合がある。また反対に、地方自治体の補助の有無に左右されない弾力的制度の要望にもあるように、国が100を付けていても、地方自治体が5しか出せないと国も5しか出せない場合がある。法律補助と予算補助で違うが、後者は協調補助が原則である。

鉄道助成業務に関する動き

鉄道助成業務に関する動き(資料6)として、平成19年度鉄道関係予算、地域公共交通活性化・再生法の制定、交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会における審議状況について、事務局から報告した。

その他

次回委員会の鉄道助成業務の実施状況に関する案件抽出委員に淺井委員が選出された。