平成21年度 第1回 議事要旨

開催年月日 平成21年5月28日(木) 15:00〜17:15
開催場所 鉄道・運輸機構 理事会議室(22階)
出席者
  • 〔委員〕
  • 委員長 杉山 雅洋(早稲田大学商学学術院 教授)
  • 委員  二村 真理子(東京女子大学現代教養学部 准教授)
  • 委員  加藤 達也(あらた監査法人 社員)
  • 〔機構〕
  • 谷口 克己(理事長代理)、水野 喜一朗(理事)、
  • 北河 渉(鉄道助成部長)、横田 孝洋(同部担当部長)、池田 清(同部担当部長)、
  • 宮田 雅史(特定財源管理課長)、桐生 周二(助成第一課長)、
  • 吉田 一彦(助成第二課長)、菅原 仁(担当課長)

配布資料

平成21年度 第1回 委員会資料

概要

委員会の運営について

  • 委員長代理について、委員長から岩倉委員を指名する旨の提案があり、各委員からの異議はなく了承された(岩倉委員は欠席のため、別途連絡の上、了承済み)。
  • 事務局から、【資料1】により平成20年度第2回委員会の議事要旨について報告。

鉄道助成業務の実施手続きに関する事項

事務局から、【資料2】により平成20年度下期における補助金交付要綱の改正等について説明。

鉄道助成業務の実施状況に関する事項

  • 事務局から、【資料3】により平成20年度下期における鉄道助成業務の実施状況について説明。
  • 続いて、個別案件の抽出理由について二村委員から説明があり、事務局から資料に基づき以下の3件を説明。
個別案件 抽出理由
(1) 幹線鉄道等活性化事業費補助
  (北九州貨物鉄道施設保有(株))
東アジアとの国際物流(輸出)に関して注目されている地域であり、北九州〜福岡間の貨物輸送のボトルネックを改善する事業として、モーダルシフトの促進に資するため
(2) 鉄道技術開発費補助金
  (日本貨物鉄道(株))
モーダルシフトの促進が求められる一方で、主として貨物輸送に使用されるディーゼル機関車は、排気ガスと騒音の問題があり、環境負荷軽減のためにもそれらの改善が重要であるため
(3) LRTシステム整備費補助金
  (広島電鉄(株))
LRTについては全国で整備又は検討が進められているが、それらの中でも、使い勝手がよく先進的な事例として、注目に値する案件であるため

主な質疑

(委員)
【資料2】P6〜7の補助金交付要綱等の改正について、個々の改正が軽微か重要かということは国の判断なのか、それとも機構の判断なのか。
(機構)
国が定める要綱、機構が定める取扱要領等、いずれについても機構で判断している。
(委員)
【資料3】個別案件(1)P18(右上のスライド)の第三セクター会社(北九州貨物鉄道施設保有梶jに対しては、貨物会社の出資しかないが、旅客会社の方は全く関係ないということか。さきほどの(福間駅)改良の説明では、旅客線に関わる部分(ホームの拡幅、移設等)があると聞いたが。
(機構)
今回の事業の中に旅客駅である福間駅構内の改良もあるが、これは旅客施設の改良を目的とするものではなく、あくまでも貨物列車の増強対応に必要な工事として行われるものであるため、第三セクター会社に対して旅客会社の出資はない。
(委員)
(事業の完了後)貨物会社から第三セクター会社への支払い(施設使用料)は、貨物会社が旅客会社に支払う(線路使用料の)ルールと同じだと理解していいか。
(機構)
旅客会社と貨物会社の間では必要経費しか支払わない(アボイダブルコストの原則)というルールであるが、第三セクター会社が今回の事業のために要した整備費用については、貨物会社から全額(施設使用料として)いただくものであり、ルールは異なる。
(委員)
第三セクター会社は、整備した施設を財産として所有して、貨物会社に貸し付けるということであるが、整備費用の償還が終わると第三セクター会社は解散して、施設は貨物会社に譲渡されるということか。
(機構)
今回の事業には2つの形態がある。元々貨物会社の施設である北九州と福岡の貨物ターミナルの部分は、第三セクター会社に帰属する財産として整備され、減価償却期間の経過後に、貨物会社に譲渡される予定である。 一方、旅客会社の施設である福間駅の部分は、当初から旅客会社に帰属する財産として整備されるが、第三セクター会社は無形固定資産としての施設使用権を取得し、減価償却期間の経過後に、この施設使用権が貨物会社に譲渡される予定である。
(委員)
P18(左下のスライド)の「年間17万トン」の根拠は何か。福岡まで貨物輸送力を増強することにより、港あるいは空港から出入りする物流が増加するということか。
(機構)
この数字は、必ずしも物流が増加するということではなく、(貨物会社が)1日あたりの列車本数と積載率等により、輸送能力の増強分を算出したものである。
(委員)
現状の貨物の量の一部が(鉄道に)シフトするということか。
(機構)
そうである。
(委員)
【資料3】個別案件(3)P27(左上のスライド)のICカードネットワークには、さまざまな交通機関が入っているが、LRT補助による対象は広島電鉄のみで、他の交通機関は自腹で整備するということか。システムの整備にはそれなりの費用がかかると思うが。
(機構)
詳しくはわからないが、バスであればバスの補助があるものと思われる。
(委員)
車載器というのは高額なものなのか。
(機構)
P28(左上のスライド)のとおり、乗車時と降車時、それぞれ2つのカードリーダーにタッチして乗り降りするもので、高額なものではない。
(委員)
(確認であるが)P25(右上のスライド)に記載の補助対象事業(低床式車両、ICカード乗車券システム等)は、記載されている補助対象経費のいずれかの項目で処理されるということか。
(機構)
そうである。
(委員)
P16のマル1、整備新幹線は当初から予算額が大きく増加しているが、これは補正予算によるものか。
(機構)
そうである。
(委員)
鉄道助成業務の実施状況について、全般的に、あるいは個別案件について、特段の指摘はないことから、問題なく執行されたものとしたい。

議題2及び3について各委員が了承し、審議終了

その他鉄道助成業務の実施に関し必要な事項

事務局から、【資料4】により第2期中期目標、第2期中期計画、平成21年度計画について説明。

鉄道助成業務に関する動き

事務局から、【資料5】により鉄道助成業務関係の平成21年度当初予算及び補正予算(案)について説明。

委員会からの改善意見について

事務局から、【資料6】により平成20年度の改善意見に対する取り組み状況について最終報告。あわせて、今年度内に鉄道助成部として取り組む事項を個別の項目ごとに具体的に説明。

主な質疑

(委員)
まずは議題の4と5について議論したい。【資料4】P29〜32について補足説明すると、国土交通省には20近い独法を評価する第三者機関としての評価委員会があって、国土交通大臣が5年をひとつの期間として中期目標を立てており、全ての独法は、それに基づいて中期計画と各年度の計画を策定することになっている。当機構では、すでに二期目の計画期間に入っているが、まだ計画が改定されていない法人もある。この評価委員会が、中期計画において、鉄道助成業務については我々の第三者委員会を活用するよう言っている。この2つの委員会については、きちんと峻別して理解いただきたい。
(委員)
【資料5】P33の補正予算は、本来、翌年度に行う予定であったものを前倒して行うと理解していいか。
(機構)
補正予算の目的はいろいろあるが、景気対策としてすぐに実施しなければならないことが多い。今回は、参議院で審議中であるが、予算案が通ればすぐにでも実施される事業でまさに景気対策によるものである。
(委員)
今回の補正は、額が大きすぎて幾分例外的ではないか。
(委員)
補正予算に関連して予算額が増えることにより、人員の増加など機構の業務には何か影響があるのか。
(機構)
補正予算の中には新規事業もあるが、ほとんどは継続事業を促進するための増額計上である。当初予算については、ほぼ年度初に交付決定手続きを完了しており、増額計上に伴い変更の手続きが発生するが、現有の人員でこれらの業務を行う。
(委員)
各職員の業務負担が増えるということか。
(機構)
そうである。
(委員)
大学においてもいろいろな試みを始める際に、現有勢力で行ってくれとされることが多い。本件についてもそのような状況であるものと理解する。
(委員)
次の議題の6であるが、本委員会にとって極めて重要で、機構の年度計画において、本委員会からの意見を1年以内に業務運営に反映させることが義務づけられている。【資料6】について補足説明すると、昨年度、P38の左側の4つのマルを文書にして、本委員会から機構理事長に対して意見を提出したところ、右側のとおり取り組みの最終報告があった。次のP39以降は、機構自身が今年度に改善を行いたい事項として、本委員会の判断材料として提示があったものと理解する。委員会としての改善意見にするには、1年以内にでき得るものに限定されるという側面はあるが、もちろん、これ以外にも自由にご意見をいただきたい。
(機構)
P39(3つ目のマル)ホームページ等の改善に関連して、前回の委員会でガイドブックをPDF化して、機構のホームページに掲載してはどうかというご意見があった。内部で検討したところ、ホームページに掲載するには容量の問題があることと、ガイドブックは冊子そのものを手元において随時使っていただきたいという結論に至ったので、ご了承いただきたい。
(委員)
ガイドブックは、まだ改善の余地はあるが、以前よりもだいぶ見やすくなったと思う。他の分野では、細かいデータの羅列ばかりで非常に使い勝手が悪いものもある。
(委員)
必要なところには配布しているとのことであるが、その他から要望があった場合はどうするのか。
(機構)
ガイドブックの存在自体は今でもホームページ上に掲載している。ただ、問い合わせ先と直ちにリンクしていないなど、もう少し利用者にとって親切な情報になるようホームページを工夫し、冊子の部数に限りはあるが、可能な限りご要望に対応していきたい。
(委員)
郵送料も機構の負担か。
(機構)
そうである。
(委員)
実際にその他一般からの要望はあるのか。
(機構)
ある。地方自治体の担当者などから追加配布の要望がある。
(機構)
急に膨大な数のオーダーがあったらどうするのかという心配もあるかと思われるが、配布するかどうかの判断は機構側でさせていただき、例えば、冊子すべてではなくても必要な部分のコピーをお渡しするなど、ケースバイケースで対応するということであろう。
(委員)
私の学生の中も欲しがる者がいるが、作成にあたっていろいろな経費もかかっていることから、必要な部分だけコピーさせている。ただ、そのような需要もあることは理解していただきたい。ホームページ上で工夫するということを1つの意見としたい。
(委員)
P39(1つ目のマル)「なお書き」の現状(現地審査の集中)について、業務において多少の弊害があると説明があったが、具体的な対応は可能なのか。あるとすればどういう対応策なのか、教えていただきたい。
(機構)
例えば、整備新幹線のような公共事業については、単年度の予算が翌年度まで繰り越されて2年がかりで事業が完了することが多く、1年度目が過ぎればそれまでに完了したものついては、審査時期を前倒すことができる。また、地方鉄道などの一部については、年末の11〜12月期に完了する事業もあり、これらについては早めに審査をする。また、審査の前に必要書類を郵送などによって確認することで、現地での審査日数を短縮する。あるいは、1〜3月期に職員が出払った場合でも他の職員によるフォローをより充実させる、ということなどが現時点では考えられる。
(委員)
個人的には、改善の方向性である4つの項目を柱として、それぞれ以下の点に留意して進めていただくこととし、委員会からの改善意見としたいと考える。
  • ○ 審査の重点項目はさらに重点化し、現地審査の時期の集中について物理的な対応が可能であれば積極的に取り組む
  • ○ 研修については、実施するだけではなく、その成果をどうあげるかが重要である
  • ○ ホームページについてはさらなる工夫を、ガイドブックについてはアンケートを可能な限り取り入れる
  • ○ 情報量もノウハウも少ない地方鉄道事業者への支援策としては、外部機関との連携により、具体的に機構としてはどのように企画し広報していくのかが重要である
(委員)
今の点に同意が得られれば、事務局と相談の上、改善意見として文書化し、再度委員の皆様に照会させていただきたい。なお、個人的には、1年間での改善意見となるとどうしても短期的にならざるを得ないので、今後の委員会では、長期の視点を検討し、これを細分化して提言していけるような議論をしてもいいかと考える。

(各委員うなずき了承)。

最後に、委員長から本日の議論について以下のとおり総括があった

○20年度の改善意見については適正に取り組まれているものとして了承する
○今年度は、さらによりよいパフォーマンスができるよう、基本の4つの柱で改善意見を構成したい

その他

次回の委員会で審議を行う鉄道助成業務の実施状況に関する個別案件の抽出は、加藤委員が行うこととなった。