平成22年度 第2回 議事要旨

開催年月日 平成22年12月13日(月) 15:30〜17:30
開催場所 鉄道・運輸機構 理事会議室(22階)
出席者
  • 〔委員〕
  • 委員長 杉山 雅洋(早稲田大学商学学術院 教授)
  • 委員  加藤 達也(あらた監査法人 代表社員)
  • 〔機構〕
  • 岩崎 貞二(理事長代理)、松岡 和夫(理事)、保坂 春彦(鉄道助成統括役)、
  • 北河 渉(鉄道助成部長)、川尻 栄治(同部担当部長)、山口 禎一(同部担当部長)、
  • 宮田 雅史(特定財源管理課長)、村田 義明(助成第一課長)、岡部 聡(助成第二課長)

配布資料

平成22年度 第2回 委員会資料

概要

鉄道助成業務に関する動き(報告)について

  • 事務局から、【資料1】(PDF:1,383KB)により報告。

議題1に係る質疑

(委員)
業務実績評価につきまして、今回は評価結果がAということですか、例えば評価がBやCになった場合、結果によるその後の対応はどのようなものが必要になってくるのでしょうか。
(機構)
これまで助成業務につきましては、A評価をいただいておりまして、それ以下の評価をいただいたことがないものですから、どのような対応が必要になってくるのかわかりませんが、何かしら対応を求められればそれに従っていくことになると思います。
(機構)
Bが多かったら「この法人が本当に必要なのか」と改めていわれることになります。
(委員)
評価結果に拘束力はなかったと思います。
(機構)
「必ずこうしなさい」というものではないです。
(委員)
悪ければ自主的に改善努力していくということですね。
評価結果が全体ではAですが、評価をする過程の中で何か指摘や問題提起があったら教えていただきたい。
(機構)
指摘というよりは、分科会の委員から質問がありました。【資料1】P1「平成21年度業務実績に対する自己評価の詳細説明」に記載しております「鉄道助成業務執行に係る効率性の向上」という項目で、職員研修を実施したということを記載しておりますが、これをしたらなぜ鉄道業務執行の効率性向上に繋がるのか。という質問が出まして、私どもの方からは、事務系の人間が多いため研修を実施することによって審査に必要な鉄道技術に関するノウハウを習得し、それによって誰が行っても適正な審査が実施でき、それが業務の効率性に繋がると説明し、ご納得いただきました。
(委員)
国土交通省成長戦略の実現のところで【資料1】P1[4]の表現が後ろ向きのように感じます。今まで積極的に政府としてやってきたと思うが、どういうことなのか。もう一つP8の我が国鉄道システムの海外展開を読ませていただきますと、かなり機構の出番があるのではないかと思いますが、その辺はどう理解すればよいのでしょうか。
(機構)
まず一点目のご質問ですが、これは米国政府としての基準を作ろうということになっていまして相手国が主導に基準を作るということなのでこのような表現になっています。もう少し詳細を説明致しますと日本と米国の基準の一番の違いは衝突安全性の考え方なんです。日本の場合には衝突させないということで信号システムをきちんとして車両を軽くして省エネに優れたものにしていますが、米国の場合は衝突することを前提に車両の衝突安全性を保たせるため、重たい車両になっています、その部分が日本と米国の考え方の大きな違いです。日本としては衝突をさせないようにし、軽い車両でエネルギー効率も良いと主張していますが、なかなか折り合いがついてない。[3]の国際規格については、これは日本規格を積極的に国際規格にしていこうということで、今までは欧州が主導で国際規格を作ってくるのに対して、日本が排除されないようにするということでしたが、更に踏み込んで日本基準を国際規格にするというような前向きな対応も規格のところではしています。
(機構)
もう一つの機構の出番があるのではないかにつきましは、確かに我々の出番が多くなると思いますが、我々のみでは難しいですね。今までですと発展途上国にインフラを作ってくださいねというのがほとんどで我々なり鉄道を作る人たちがやっていましたが、最近のブラジル、米国はインフラ以外にも車両、信号、運営まで請け負っていただきたい。ということなので我々のみでは困難で運営するところ、車両メーカーなどコンソーシアムで行っていかなければなりません。そういう意味では、日本はこういうものについてみんなでまとまってやっていきましょうねというようにやってその一翼を担うってことについては、我々役割を果たしていきたいと考えております。
(機構)
具体的な案件としては、先ほど米国、ブラジルとかありましたけど、カルフォルニア高速鉄道の際にも国とカルフォルニア州政府と技術協定を結んでおりましてその枠組みの中で機構が州政府と共同調査を行っていることなど、機構として海外案件に絡んでいる実例はございます。
(委員)
機構のノウハウを是非活用していただきたいと思っています。

鉄道助成業務及び改善意見の実施状況に関する事項

  • 事務局から、【資料2】(PDF:7,267KB)(1)〜(4)により説明。

続いて、個別案件の審査として、事務局から資料に基づき以下の2件を説明。

個別案件
○ 鉄道技術開発費補助金(超電導リニア(鉄道総研))
○ 鉄道防災事業費補助(JR四国)

議題2(1)〜(4)に係る質疑

(委員)
個別案件資料(別冊)鉄道防災事業費補助のP5のところの補助実績額の推移と【資料2】P2予算の実施状況[12]の鉄道防災事業費補助のところの金額の違いですが、補助実績額の推移の数字というのが金額的には、青函トンネル部分を除いて2、3億であり、それ(青函トンネル部分)を含むと実施状況[12]の金額になる、ということでよろしいのでしょうか。また、当初の予算に変更が入って3、4億のものが12、3億になっていますが、この変更はどのような事由でなされたのでしょうか。
(機構)
一点目につきましては、そのとおりです。二点目につきましては、先ほど補正予算を説明させていただきましたが、22年度は、青函トンネルに補正予算が付いたことから結果的に上積みされてこの金額になっております。
(委員)
21年度も同様の理由で変更されているのでしょうのか。
(機構)
はいそうです。
(委員)
【資料2】P2予算の平成21年度予算(繰越分)の実施状況で、不要額が3億近くなりますが、これは要求が過大であったとかそういった理由ではなくて、それ相応の理由が全てにあると理解してよろしいでしょうか。
(機構)
コスト削減によるものなど全てに理由があります。
(委員)
リニアの査定ですが、技術開発との関係が非常に強いと思いますが、査定に行かれる方々で技術系の方も入っておられるのか。
(機構)
入っております。
(委員)
技術開発を進めたがためにコスト削減できた。その削減分は努力をした主体にも返るということにならないのでしょうか。
(機構)
掛かった費用に対し補助しているわけでして、削減分はそもそも補助対象になりません。
(委員)
公共料金の議論をするとき、コスト削減をした場合、削減した分が全部利用者に行ってしまうのであれば、削減主体のインセンティブがありません。そこで利用者と削減努力をした人とシェアするシェアリング・アレンジメントというようなシステムがあるんですが、この場合に技術開発を積極的にしましたと、その成果としてコスト削減ができたということは努力した人にも何かインセンティブがあっても良いのではないでしょうか。
(機構)
トータルとしてコスト削減されれば補助金も減りますし、また、成果が技術開発主体に残りますので、その蓄積が補助金を受けている方々に残るということにはなると思いますが。
(委員)
削減努力が報われないと次の努力に繋がらないと思いますが。
(機構)
成果が鉄道事業者に現れるべきものは、補助対象になりにくいですね。それは鉄道事業者の負担において行うものではないですか。ということになります。例えば、放っておくと技術開発が行われないもの、騒音の低減でありますとか。鉄道事業者に任せておいても収益に繋がらないものであるため、なかなか進まない。そういったものに対して積極的に行っていただきたいという意味で、国が補助を実施しております。収益で還元できるものは、総研でいえばJR各社からの負担金で実施しております。
(委員)
【資料2】別冊P6の技術開発の事例に関してですが、上に基礎技術開発、高温超電導磁石等高度化技術開発があり、下にそれを踏まえて実用化の技術開発ということで、大きく基礎と実用化に分かれており、前ページの補助率の中で補助率もそれぞれ異なっていますが、審査を実施するに当たって、その区分は明確に分かれているのでしょうか。
(機構)
案件が明確に分かれていて、どちらか迷うようなものは、今までになかったと思います。
(機構)
基礎技術開発と実用化技術開発がありますが、実用化技術開発は端的に申し上げると走行試験に係るものということでありますから、例えば、コイルを発明したりというものは基礎技術開発となります。そこの区分はきちんと分かれていると考えております。
(委員)
次年度から国に移管されることが決まっていますが、今回は国土交通省の方が機構の審査に同行されるということでよろしいでしょうか。それをもって次年度以降にむけての引き継ぎ手続きになるのでしょうか。それとも、次年度以降もお手伝いのようなことを実施するのでしょうか。
(機構)
国土交通省と相談しなければいけませんが、鉄道軌道輸送高度化事業費補助金も今年度の審査に同行しておりますが、来年度以降はできれば国の方で行ってもらいたいと思っておりまして、リニアについても同様と考えております。
(委員)
リニアの技術は日本だけが行っているわけではなく、例えば中国の方でも実際に営業線としてあると思いますが、レベルとしては中国のものより、高いレベルで技術開発を行っているという理解でよろしいでしょうか。
(機構)
一番の違いは速度もそうですが、浮上の高さが中国は1センチ、日本は10センチということになっておりまして、その理由としては、日本は地震が多いものですから1センチですと安定的に走行ができない。そのために強力な磁力がいるということで、中国は常電導、日本は超電導となっており、日本の方が高いレベルで技術開発を行っているという理解でよろしいかと思います。
(委員)
【資料2】別冊鉄道防災P2のところで、鉄道にこのような防災設備を設けますと、道路等に対してもメリットになります。直接の当事者が鉄道なので鉄道を守りますと、こういうことになりますが、これは道路等にもメリットがあるものですから一緒に考えましょうよというようなことはないのでしょうか。
(機構)
鉄道だけに資するのであれば、国は補助をしません。他にも及ぶので国が補助をしています。
  • 事務局から、【資料2】(PDF:7,267KB)(5)平成22年度改善意見の実施状況(中間報告)により説明。

議題2(5)に係る質疑

(委員)
重点審査項目のところで会計検査院からのご指摘を重点的に審査するということとなっていますが、会計検査院の審査の位置付けは、機構で審査をしたその結果を会計検査院の方で審査したということでしょうか。
(機構)
そうではなく、会計検査院が直接事業者に入った際に指摘されたことです。機構としても事業者ごとに審査を行っておりますが、会計検査院の切り口、見方が我々とは違う場合がございますので、そういった部分で気がつかなかったところを今回の重点審査項目としております。
(委員)
各事業者は、会計検査院から指摘を受けると罰則等があるのでしょうか。また、その場合、機構に対しても何らかの影響はあるのでしょうか。
(機構)
最悪の場合、補助金を返納することがあります。または、その審査を行った我々も、改善方策等の手続きが発生する可能性があります。