平成23年度 第1回 議事要旨

開催年月日 平成23年7月15日(金)15:00〜17:30
開催場所 鉄道・運輸機構 理事会議室(22階)
出席者
  • 〔委員〕
  • 委員長 杉山 雅洋(早稲田大学 名誉教授)
  • 委員  二村 真理子(東京女子大学現代教養学部 准教授)
  • 委員  加藤 達也(あらた監査法人 代表社員)
  • 〔機構〕
  • 岩崎 貞二(理事長代理)、松岡 和夫(理事)、保坂 春彦(鉄道助成統括役)
  • 北河 渉(鉄道助成部長)、川尻 栄治(同部担当部長)、山口 禎一(同部担当部長)、
  • 宮田 雅史(特定財源管理課長)、村田 義明(助成第一課長)、岡部 聡(助成第二課長)
  • 坂本 雅史(鉄道助成部担当課長)

配布資料

平成23年度 第1回 委員会資料

概要

鉄道助成業務に関する動き(報告)について

  • 事務局から、【資料1】(PDF:6,915KB)により報告。

議題1に係る質疑

(委員)
P3の関内駅の鉄道駅総合改善事業費補助は、P1の当初予算の中のどこに該当するのか。
(機構)
P1の鉄道駅総合改善事業費補助の中の総合連携計画がJR関内駅の事業である。
(委員)
ちょうどその金額が同額ということでこれがまるまる関内駅の事業に当たるということか。
(機構)
そのとおりである。
(委員)
資料の最後のリニアの件であるが、5で技術力の活用ということで、現段階では具体的にはまだなのかもしれないが、活用するとすればどういった部分について機構として貢献できるのかわかる範囲で聞かせてほしい。
(機構)
機構の分担について今のところはっきり決まっていないが、P20の地図で品川から山梨県と南アルプスを通って名古屋駅まで行くわけであるが、品川近辺と名古屋駅近辺は、大深度で深く入るが、この辺はご存じの通りJR東海が自分でやる。南アルプスも随分JR東海が今度のルートで研究している。残りの山梨県と岐阜県であるが、われわれが受けられるのではないか。それから用地買収、南アルプス等大深度部分は用地買収が必要ないが、それ以外の地域は用地買収で貢献できるのではないか。まだ、詰めは具体的に決まっていないが。
(委員)
ありがとうございました。
(機構)
いずれにせよ、機構のノウハウが評価されたことは好ましいことではないか。
(委員)
リニアの話が出たので、1件だけ質問したい。今回リニアの補助等に関しては国に移管したとのことであるが、リニアに関しては、JR東海が自ら造るといっている。国からの補助はどの部分で行われるのか教えてほしい。
(機構)
基本的に国は技術開発に対して補助をしている状況であり、JR東海が建設することになると基本的には自社の資金で建設することになる。
(委員)
資料1についてはよろしいか。それでは、議題の2と3に移りたいと思う。

鉄道助成業務の実施手続きに関する事項

  • 事務局から、【資料2】(PDF:189KB)により平成22年度下期の補助金交付要綱の改正等について説明。

鉄道助成業務及び改善意見の実施状況に関する事項

  • 事務局から、【資料3】(PDF:1,304KB)により平成22年度改善意見の実施状況等について説明。

議題2、3に係る質疑

(委員)
資料3のP4から始まる改善意見の実施状況の最終報告であるが、P5の現地審査の実施で、委員会として前倒しをした方がいいという意見を出したが、その前倒しをしたことによって何か支障があったとか、こういう問題があったとかがあれば教えてほしい。
(機構)
特に問題はなかったと思う。
(委員)
前倒し自体は行った結果として支障はないということか。
(機構)
支障はなく、むしろ前倒ししたことによって集中をさけるメリットがあった。
(委員)
数点事実関係を教えてほしい。毎回同じ質問して気が引けるが、資料3のP2、P3の赤字でかかれた不用額、不用額というと無駄な印象をもちがちだが多分これは使われなかったということだと思うが、言葉がこれでよいのかという単なる疑問である。それから個別案件で、大変興味深く聞かせていただいた。九州新幹線は、我々も現地調査で見せていただいた経緯もあり、とりわけ興味深く伺った。
それで 現地審査で問題がなかったということであるが、資料3の1のP11の3ヶ月利用状況で特に2.の乗車率3ヶ月平均のところであるが、これはJR九州が想定していた乗車率というのはあるのかどうか。それと比べてどうなのかという点をもしわかれば教えてほしい。
それから桜通線の件、資料の3の2にあるがこのP17に現地審査結果として工事の一部に手直し工事があり、追加工事費については補助対象外とする等の指摘を行ったとあるが、これはまさに的を得た指摘だと思うが、先ほどの説明だと設計ミスがあってそれがために追加工事になった。この負担は、設計ミスをやったところが負ったのか。名古屋市が負ったのか。その辺の事実関係がわかればわかる範囲内で教えてほしい。
(機構)
1点目の不用額ということであるが、不用額という言葉は我々当たり前のように使っている。
(委員)
世間的には無駄だと思われるのではないか。努力が逆にとられている。
(機構)
不用額の「用」の字は「用いる」という字を使っている。予算を用いなかったという意味であって、「必要」、「必要でない」という要という字ではない。国の決算においても不用額という表現を使用している。
(機構)
2点目の九州新幹線の乗車率であるが、申し訳ないがデータを持ち合わせていない。
(委員)
それでは結構である。
(機構)
追って提出する。
(機構)
名古屋市の設計ミスの件であるが、名古屋市が負担をしている。中には実際に発注をかけた受託事業者がそれなりの負担をしているのかもしれないが、少なくとも国では面倒をみていない。
(委員)
設計ミスそのものは名古屋市も工事するまで気がつかなかったのか。
(機構)
工事が完成してから気付いたとのことである。その追加工事について指摘したものである。
(委員)
ご指摘はもっともだと思ったので、確認した。
(委員)
今のところで話を聞いていると、金額的にはあまり大きくないのか。
(機構)
大きくない。
(委員)
私は、名古屋市交通局の経営改善委員になっており、5月の委員会ではこのような話は出なかった。桜通線には実際に乗ってきた。確かに総建設費は随分縮減されているようであるが、徳重駅は駅の規模が小さい感じがした。
(機構)
おそらく道路用地との関係もあると思うが、エスカレーター等の幅も狭くするなどいろいろ工夫をしている。
(委員)
今の項目に追加してであるが、P17に記載の6号桜通線のP17の審査結果の中で、 設計ミスがあり、その取扱いについて誤りがあったということだが、追加工事費について補助対象外とするということについて名古屋市が認識していなかったということか。
(機構)
名古屋市でどのようなやりとりがあったか知らないが、補助対象として申請してきており、審査時に確認したところ追加工事をしたとのことであった。
(委員)
その場合、補助対象外とするルールはあるのか。
(機構)
そのようなルールはない。しかし、一度で済むべき工事を再度やり直しているのは補助金を出すに当たってはいかがなものかという感じがする。
(委員)
一般的に、慣行上こうすべきだという事項があるなら、例えば、間違いやすい事例集のようなものを作ってそれを提示するとかできないのか。
(機構)
たとえば、中小民鉄などに対しては、今まで現地審査で見つけたこのような指摘の事例等を冊子にまとめて配布するなどしている。
(委員)
今後に向けてということで、同じような誤りが生じうるのであれば、何か対応が必要ではないか。
(機構)
後でご説明するが、平成23年度の取組みの資料の中で、昨年度地方鉄道に関する審査指摘事例集を作成したが、それの改定版を作成することとしているが、その中にご指摘のあった事案も入れて充実させて関係者に周知することとしている。
(委員)
先ほどの委員の話ではないが、これは鉄道・運輸機構が行って初めてわかったのか。名古屋市あるいは工事担当者は、明らかにしなかったのか。
(機構)
彼らは担当者なので知っているはずであるが、我々がしっかり審査をしたということを評価してほしい。
(委員)
厳密に審査をやられたということですね。
(委員)
ホームドアの件で繰り越しされたということだが、新しい路線の写真を拝見するとホームドアはついているが、それ以外の既存区間のホームドアがまだ全部ついていないということでよろしいか。
(機構)
桜通線全線では、ホームドアが2駅ほどついていない駅があるが、それも7月下旬には供用開始すると聞いている。震災の影響で材料が入ってこなかったので工事が進まなかった。
(委員)
それでは、ホームドアは今ある駅とない駅が混在している状況での運行ということか。
(機構)
桜通線については、そのとおりである。
(委員)
説明を伺っていると特段指摘するところがなかったとのことが多いが、それは現地審査、あるいは鉄道・運輸機構のいろいろなアドバイスが効果を現した成果であると私自身は感じられた次第である。
議題の2と3については、着実に実施されたというような判断を第三者委員会として行うということでよいか。
(委員一同)
了解。
(委員)
議題の2と3に関しては、適切に行われたということとする。

その他鉄道助成業務の実施に関し必要な事項

  • 事務局から、【資料4】(PDF:3,020KB)により鉄道助成部の平成23年度の取り組み事項について説明。

議題4に係る質疑

(委員)
資料4のP2に記載の通り、一番上のアンケートを発送されたということだが、どのような内容のアンケートか参考に教えてほしい。
(機構)
これまでも事業者からの要望等により、機構として資料提供してきた審査指摘事例集、施工実績表、技術基準の文献等についてのリニューアルの希望があるかないかを基本に、その他、自由に意見等を記載していただくように1枚ものに作っている。審査指摘事例集については、21年度の現地審査に行った時に事業者から直接このようなものを作ってほしいという要望があり、非常に好評であった。この結果については、次回の委員会に報告させていただきたいと考えている。
(委員)
あるいは、その結果を待たずに、委員の関心があるようなので、アンケート用紙を委員に届けていただければと思う。
(機構)
了解した。
(委員)
従前よりホームドクター制度があるということは認識しており、鉄道ホームドクターによるアドバイス事例集というものを使用し、事業者に情報をフィードバックしているとのことだが、PRについては書いてあるが実際どの程度ホームドクターの活動実績があるのかわかれば簡単にご紹介いただきたい。
(機構)
平成22年度の実績でいくと24件ある。例えば土木関係でいくと橋梁関係で4件、レール関係で4件、あと設備関係で4件、GRAPEの要望が6件あった。といった形で実績がある。3ヶ年だと、平成20年度で8件、平成21年で17件ということで段々需要が増えてきている。
(委員)
ありがとうございました。非常に実績が上がっているということで、大変に喜ばしいと思う。最後に1点だけ職員能力向上、職員の研修に関して研修の計画を示していただいておりかなり充実した研修を組まれていると理解している。1つの提案として聞いていただければと思うが、それぞれの研修の内容の区分は左から2列目で示されているが、例えばどのような職員を対象とするとか、どういうレベルの方が受けるのかとか、必修の要否、などの要素について、可能であるならば計画にそういう要素を盛り込むことでより充実をした研修体系になると思うので、そこは検討してほしい。
(機構)
はいわかりました。
(委員)
確か検査院から研修に行って効果があるのかという指摘を受けていると思うが。
(機構)
検査院からか。
(委員)
確かこの前の議事録に載っていたという記憶がある。研修は効果がないのではないかという受け止め方について、実は効果があるということで検査院に納得いただいた。さらに評価するには、今、委員の言われたことは効果的かなと思う。
(機構)
評価委員会の先生に研修についてどういう効果があるのか教えてほしいという話はあった。
(委員)
評価委員会からでしたか。私の誤解であった。
(委員)
研修の話が出たので、伺いたいが、この研修というのは、それぞれの職員の方が選択できるものなのか今のように必修のようなものなのか、どういう位置づけだったか確認したい。
(機構)
例えば、この表で行くとまず初めて助成部にきた方は、別紙2の2鉄道技術の基礎編といって新入社員のための鉄道技術概論といったもの、あと会計検査院の会計検査制度とかはこれは全員である。例えば4鉄道技術(現場)だと、助成部には事務職員が多いので、図面で見るより、現場を直接目で見てほうがわかりやすいのでなるべく全員参加とか、一応メリハリをつけて実施しているが、委員から指摘のあったようにその辺の説明を加えて充実を図っていきたい。
(委員)
やはり研修に関係してくると思うが、GRAPEはかなり引きがありそうなシステムであるが、この研修会は技術的なもの、機械を使うということなのか。ホームドクターの項目を見ると、資料の提供ということであるが、どのように使っているか今までの使用事例を研修で提示してあげるとより効果的に使えるのでないかと思う。かなりコンサルティグの視点がないと的確な情報も出せないと思うがどうか。
(機構)
そのとおりである。1つは我々職員の助成業務プラスアルファ鉄道全般の知識の修得という観点も踏まえて、GRAPEの研修も実は1回終了しているが、基礎的なところであり、例えば、P7にアウトプットが出ているが、このようなアウトプットを出すためには、非常に高度な研修を受けないと実はできないところがあり、機構にもこれだけ取り扱うプロがあまりいなくて、今回も東京支社にいる人からきていただいて教えていただいている。このような図を作成するためには路線の運行本数とか乗降人員とか以外と細かい人的な入力が不可欠である。我々もどこまでできるかというところもあるが、廃止した路線の街がどのように疲弊してきているのか、ビフォーアフターで例えば高齢者の人口がこんなに変化しているとか街の疲弊が一目でわかるようなものを事例としてやってみたい。
(委員)
ありがとうございました。
(委員)
折角いい制度を作ったのだから、それを活用して研修と結びつけていければよいと思う。各委員からホームドクターの話しが出たので、データを構築する場合は有償というのはわかるが、私が地方鉄道の経営者だとすれば有償というと負担できる範囲かどうか心配となるので、その辺はどうなのか。
(機構)
無償の範囲は、現地に行って、例えばトンネルのクラックがあれば、その対処方法等をアドバイスすることはできるが、詳細にコンクリート厚さを測るとかクラックの進行状況を調べるとかなると無償の範囲を超えて有償となる。
(機構)
補足で、GRAPEを使って今あるデータ、例えば国勢調査やパーソントリップ調査といったデータのあるものは今ある機器にデータを自分で打ち込んで地図に落とすことができるが、実際に需要予測をする場合等は、新たに調査をするための調査費がかかるためそういったものは私どもの自前でできないので、有償になる。調査として実際に請け負う場合はやはりお金がかかる。無償でできる範囲、今のシステムの中で職員たちでできるものは現状分析まで、過去と現在の比較等までは無償できるが、今後の予測等は、お金がかかると考えている。
(委員)
こういうことを知りたいという場合は、コンサルに頼みたいとなるが、ホームドクターの方が安くできるのであればこちらを使いたいとこのような判断をすると思う。
(機構)
現状分析ぐらいまでは私どもでできるが、こうしたいとか、将来こうなることまで含めて事業者がやりたいということになれば、実際にはコンサルを使ったり、委託調査の形をとらないとなかなかできないということになる。
(委員)
わかった。
(委員)
1つ私の方から提案させていただきたい。改善意見として、私は次の項目が23年度の改善意見に該当すると思う。
1つは、P1にある審査業務の適正・効率的な執行、これはまだ厳密にやっていただきたいという余地は残されていると思う。文面については、別途ご相談させていただくとして、1つの柱である。そして2つ目が、2.の地方鉄道事業者等に対する情報提供、これは補助金交付業務が国に移管されたとはいえ、まだ地方鉄道事業者に対して適切な情報をわかりやすく提供するという点では必要ではないか。これも大いに意味がある。そして、3つ目がP2の職員の能力向上、これに関しては、大変いいアドバイスもいただいたので、それも踏まえて一つの柱となる。それからもう一つは、P2の3に東日本大震災のことが書かれているが、私自身は未曾有の国難に対してどう取組むべきなのか、主な業務は国交省に移管されたとはいえ、国交省と一体となって鉄道・運輸機構も復旧・復興に向けた取組みをやってもらうべきではないか。特に23年度に関しては、震災の直後の年度なので、これも大きな柱になる。その4点が23年度の改善意見の柱になると考える。
具体的な文言については、今日先生方からお出しいただいたものを勘案しながら私の方で事務局と相談して作らせていただき、その結果をご欠席の委員も含めて委員に一度事前に目を通していただいて、これでよろしいということであれば、改善意見にさせていただければと提案させていただく。基本的には今の4点を柱に委員のご意見を最大限盛り込む形で文章を考えたい。その取扱いについては私に一任させていただきたい。以上でよろしいか。
(委員一同)
了承。
(委員)
次回委員会は11月から12月頃に開催させていただく。日程が近づいたらまた、照会させていただく。
(委員)
次回委員会の抽出案件は、恒例のローテーションによりお願いしたいと思う。
(委員)
承知した。