平成24年度 第1回 議事要旨

開催年月日 平成24年7月11日(水) 15:00〜17:00
開催場所 鉄道・運輸機構 理事会議室(22階)
出席者
  • 〔委員〕
  • 委員長 杉山 雅洋(早稲田大学 名誉教授)
  • 委員  二村 真理子(東京女子大学現代教養学部 准教授)
  • 委員  加藤 達也(あらた監査法人 代表社員)
  • 委員  金子 雄一郎(日本大学理工学部 准教授)
  • 〔機構〕
  • 大黒 伊勢夫(理事長代理)、瀬川 雄次(理事)、
  • 澤 淳(鉄道助成統括役)、江國 実(鉄道助成部長)、
  • 豊田 伸二(同部担当部長)、山口 禎一(同部担当部長)、
  • 遠藤 直明(特定財源管理課長)、村田 義明(助成第一課長)、
  • 棚橋 公一(助成第二課長)、高橋 智行(鉄道助成部担当課長)

配布資料

平成24年度 第1回 委員会資料

概要

1.鉄道助成業務に関する動き(報告)について

  • 事務局から、【資料1】(PDF:2,915KB)により報告。

議題1に係る質疑

(委員)
最初の予算に関して、1ページ目の表で前年比プラスの項目は説明いただきましたが、マイナス額の項目について、特に平成24年度当初予算が該当なし(バー)となっているものとして新線調査や高速化がありますが、その内容の説明をお願いします。
(機構)
まず、新線調査でありますが、大きく二つに分かれています。一つが新幹線新線調査でありますが、これは需要とか整備効果とか事業性等を調査するもので、こちらは中央新幹線の建設指示が行われたので、調査は終了しています。もう一つは中央リニア調査でありますが、防災設備、トンネル設計、施工等の調査を続ける必要があるため、額は減少していますが計上しています。それから、幹線鉄道等活性化事業費補助の高速化でありますが、札沼線の費用を計上していましたが、平成23年度に事業が終了しましたので、額はゼロとなっています。
(機構)
あと3.都市鉄道整備助成事業で二つありますが、一つは幹線鉄道等活性化事業費補助の乗継円滑化の西桑名駅でありますが、こちらは、地元自治体が実施する駅周辺整備事業の見直しなどに伴い補助事業が一時中断することによるものです。           もう一つの鉄道駅総合改善事業費補助の椎名町駅につきましては、事業が終了するということであります。
(委員)
もう一点、独立行政法人の制度等の見直しの件ですが、見直しが行われることに伴い、貴機構の事業への影響について、現段階で何か想定されることはあるのでしょうか。
(機構)
今のところは、機構の事業に影響することはありません。
(委員)
ガバナンス等の変更が中心で事業範囲が拡大するとか、事業内容が変わることはないということでよろしいでしょうか。
(機構)
機構はあまり議論の対象になりませんでした。研究機関の合併事案が多かったので、合併する効果は何かという成果を聞かれることが多かったと思います。機構は抜本的に変わる部分はありません。監査機能の強化とかは横並びですが、それ以外では名前から独立行政法人の独立が消えるところでしょうか。
(委員)
この見直しのスケジュールは閣議決定がされた段階ですよね。ということは国会の議決を経て初めて本格的にこういう方向に動くものであると思いますが、確実に今通常国会で議決されるものでしょうか。
(機構)
そこは、非常に心配なところでありまして、全く審議が進んでいない状況です。この制度改正が行われると平成26年4月から一斉に中期計画を新たに作ることになっています。     今のところそれに合わせて平成24年度に終わる中期計画を1年暫定的に延ばすようなことがこの制度に則った説明です。しかしながら、そうではない場合も想定して今年で中期計画が終わるという前提の作業も進めなければならない状況です。両にらみになっています。そこの所は、2段階ロケットで通則法と個別法になっていますが、通則法の見通しが立たないと個別法の内容を検討できない状況です。
(委員)
4ページ目の共通ルールでありますが第三者機関というのは、我々第三者委員会と関係あるのか今の段階で何か判っているのですか。
(機構)
6ページ目にも記載されていますが、「総務省に中立・公正な行政法人評価制度委員会(第三者機関)を設置し」とありまして、繰り返しになりますが、主務大臣が目標を定めてそれをさらに総務省に設置した第三者機関で点検するということになります。
(委員)
ということは、関係ないということですね。
(機構)
基本的にはそうです。
(機構)
評価委員会は大幅に変わります。
(委員)
福岡市の七隈線の延伸1.4キロメートルで450億円ですが、一般的な金額なのか都市部であり少々高めになっているのか教えて下さい。
(機構)
1キロメートルに直すと320億円程度になるのですが、都心部の全線地下構造等によるものなので、このような額になっていると思っています。
(委員)
費用自体は適切であると考えて良いですか。
(機構)
ここは、B/Cが5倍程度の路線となっています。
(委員)
博多駅はどのあたりに入るのですか。
(機構)
博多駅はJR博多駅の直下ではなく、多少離れたところになるようであります。
(機構)
先ほどの地下鉄の建設費でありますが、「数字で見る鉄道2011」によりますと、半蔵門線の渋谷から押上間で1キロメートル当たり297億円、南北線の赤羽岩淵から目黒間で279億円となっています。
(委員)
安全・防災対策について、例えば東日本大震災の影響を受けた、三陸鉄道はどうなっていますか。
(機構)
災害復旧につきましては、後ほど改善意見の実施状況の中でご説明しますが、基本的に国に移管されていまして、国で予算措置をしています。
(委員)
例えば、近い将来想定されている首都直下型地震対策ですとか、さらなる耐震化対策はないのですか。
(機構)
現在、耐震補強を伴う補助金は国の方で交付しております。
(機構)
鉄道助成ガイドブックの67ページ目に掲載されておりますが、駅耐震に関する「鉄道駅耐震補強事業」補助を行っています。もう一つは68ページ目ですが、首都直下等の地震に備えるため「鉄道施設緊急耐震対策事業」として緊急輸送道路との交差又は並走する橋りょう、高架橋の耐震補強を行っています。この2点セットです。
(機構)
平成24年度の国の予算では8億6千2百万円となっています。補助率は、国が3分の1以内となっています。
(委員)
鉄道施設総合安全対策事業費補助とはまた別なものですか。
(機構)
こちらの補助金は、老朽化した鉄道施設を補強・改良するという内容です。
(委員)
議題1は、ご報告をいただくということで意見のとりまとめはございませんので、以上で終わりにしたいと思います。

2.鉄道助成業務及び改善意見の実施状況に関する事項

  • 事務局から、【資料2】(PDF4,322KB)により、鉄道助成業務及び改善意見の実施状況について説明。

議題2に係る質疑

(委員)
資料「平成23年度補助金審査の概要」の13ページ目の一番最後のところの記載ですが、補助金に係る帳簿を作成していないような事例があったとのことでありますが、実際にその事業者において、帳簿がなくてどのように管理させていたのでしょうか。
(機構)
新規の事業者で、まだ帳簿を作成していなかったということです。 要綱等で作成することになっているのですが、それがまだ作成されていない事業者があったということです。
(委員)
審査を通じて各事業者の方で修正すべき点がある場合は、貴機構が改善に向け指導するということでしょうか。
(機構)
例えば、帳簿を整備しなさいと注意して、その後、帳簿を整備しているかを確認するということです。
(委員)
今回の審査の結果について、書面をもって事業者に説明をしているのでしょうか。
(機構)
書面をもってまではやっておりません。
(委員)
口答で指摘をして、後日、確認するということでしょうか。
(機構)
そういうことです。
(委員)
取扱要領で規定されているということは、義務化されてはいないということでしょうか。
(機構)
規定されているので、義務化されています。
(委員)
2ページ目の平成22年度予算(繰越分)の実施状況の備考欄に、仙台市地下鉄について平成24年度へ事故繰越をしていると書かれていますが、これはどういうことですか。
(機構)
国の予算は原則単年度で執行することになっていますが、繰越手続を執ることにより、翌年度に繰り越して執行することが認められています。また、災害等の影響により年度内に執行できなかった場合にも、事故繰越による翌年度の執行が認められています。仙台市の平成22年度予算(繰越)については、明許繰越により平成23年度の執行が認められ、さらに事故繰越により平成24年度における執行が認められています。
(委員)
3ページ目の平成23年度予算の実施状況のところで予算額の変更後の額と交付の決定額が違うところ、例えば8の鉄道駅総合改善事業費補助の予算額3億円に対し、交付決定額の2億9千3百万円の差について教えて下さい。
(機構)
ここは、補助事業者が交付決定前の段階である程度事業の執行見込み額が判明したことから、多少減額した金額で交付決定を受けたということであります。
(委員)
不用額に相当するものですか。
(機構)
そのとおりです。
(委員)
執行額と額の確定というのはどのようなものですか。
(機構)
国ないし機構に対して、事業者から補助金の交付申請のあった鉄道の整備事業について補助金を交付するという意志決定が交付決定額であります。その中で事業者が工事を行ったのが執行額です。事業者は事業完了後にその執行額を報告し、それが交付決定の内容に適合すると、国ないし機構が認めた場合に額の確定を行います。
(機構)
繰越も含めて額の確定をするケースもあるので、執行額が大きくなっている場合もあります。
(委員)
前倒し審査について、今後は、昨年度程度の前倒しを続けていくということでしょうか。
(機構)
昨年並みか減らす方向で考えております。
(委員)
議題2につきましては、特段のご指摘がないということであれば、機構において適正に業務を執行し、また、改善意見についても取り組んでいただいたということにさせていただきたいと思います。
(委員一同)
了解。

3.鉄道助成部の平成24年度の取組み事項

  • 事務局から、【資料3】(PDF:55KB)により鉄道助成部の平成24年度の取組み事項について説明。

議題3に係る質疑

(委員)
2点お伺いしたいのですが、まず、審査業務の適正・効率的な執行を行うに当たっての取組みとして、当初の現地審査の時にまだ支払が終了していない契約については、額の確定時までに支払確認を行うとのことですが、また別途審査に出向いて確認するということなのか、それとも出向かず別の方法で支払確認を行うのか,どちらでしょうか。また、確認の際に、全件の支払を見るのか、それとも一部を確認するのか教えて下さい。
(機構)
一つ目の再度審査に行くのかどうかについては、再度審査に行かずに額の確定の作業をする段階で、当初の現地審査時点では支払確認ができなかったものについて、完了検査書、施工事業者の請求書、そして実際に支払った振込伝票等により確認を行っております。二点目の抽出なのか全てなのかということにつきましては、原則全件を確認するということでありまして、額の確定までという限られた時間の中で精力を傾けるということであります。
(委員)
それから、会計検査院の指摘事項の内容を時系列で並べて見ると、項目も増えてより詳細な部分に目を向けているのかなとの傾向が見てとれるのですが、それを全て重点審査項目とするとどちらかというと効率性が損なわれる場合もあるではないかと考えていますが、そのあたりどのようにお考えでしょうか。
(機構)
おっしゃるとおりだと思います。今のルールでは直近の指摘事項は重点審査項目に加えることになっていますが、先ほど説明したとおり本当に見るべきものはマニュアルに盛り込んで恒常的に見ていくということだと思います。
(委員)
あと1点、先ほどマニュアルの話が出たのですが、審査マニュアルへの記載とするか否かの観点と、重点審査項目とするか否かの観点との関係について、例えば、マニュアルに記載のあるものの中から重点審査項目を選定するのか、マニュアルには記載しないが重点審査項目となるものがあるのか等について、どのようなお考えでいらっしゃるかお聞かせ下さい。
(機構)
会計検査院の指摘はあまりマニュアルには書いていないことを指摘されていますので、マニュアルには入っていませんが、例えば、地域鉄道の契約についてはマニュアルにも書いていますが、毎回現地審査において指摘しているので、重点的に審査したほうがよいものは重点審査項目にしております。
(委員)
マニュアルへの記載事項は、汎用性があるものに限定されているということですね。
(機構)
そうです。
(委員)
委員の2点目の指摘事項について、私も全く同感でありますけれども、さはさりながら、無視はできないと思います。
(委員)
1ページ目の地域鉄道の件で勉強会の実施はよいと思いますが、今回、栃木・群馬・埼玉ブロックの鉄道事業者を対象として選ばれた経緯を教えて下さい。
(機構)
実施にあたって、民営鉄道協会等にご相談させていただいたところですが、地方運輸局で1箇所で集めてやったらどうだという意見もありましたが、なるべく双方向で意見交換できるような環境のもとで実施した方がよいというアドバイスもありましたので、今回、そのように決めさせていただきました。
(委員)
この地域から是非早く実施してほしいというような要望があったということではないのですか。
(機構)
そういう訳ではありません。
(機構)
付け加えさせていただきますと、民営鉄道協会に相談に行ったときに、地方運輸局単位で地域鉄道事業者を一堂に会して説明をするということですと、情報が一方通行になりがちで、折角行うのであれば双方向で意見交換できる小ブロック単位で行ってほしいという、要望がありました。栃木・群馬・埼玉ブロックですと民鉄6社ありますので、ご相談したところ是非実施してほしいとの話がありましたので、今回、1回目は、地域鉄道事業者の協力を得て群馬県の高崎で行うこととなりました。
(委員)
今後、全国で勉強会を実施する予定はあるのですか。
(機構)
昨日も第三セクター鉄道等協議会の総会が市ヶ谷で開催されました。ここでは、第三セクター鉄道の代表者が年1回集まる会議なのですが、私も出席させていただいてご意見を伺ったわけですが、是非実施してほしいという話もありましたので、国土交通省とも相談しながら対応して参りたいと思います。
(委員)
それでは、今日ご説明いただきました平成23年度の当委員会が改善意見を出させていただいたことに対する取組及び平成24年度取組事項を合わせまして、平成24年度当委員会が理事長にどのようなことを申し上げたらよいか意見があればお願いします。
(委員)
もしないようでありましたら、一つの私案として私が考えたことをたたき台として、示させていただきたいと思います。私は、昨年度の実施状況及び今年度計画されていることを勘案しますと、一つは審査業務の適正かつ効率的な執行であり、もう一つは地域鉄道に対する情報提供、これは、平成24年2月にアンケート調査をやりまして高い回収率であったことがわかっておりますので、この二つが柱になると考えています。特に、審査業務の適正かつ効率的な執行については、既に機構で十分にやられておりますが、補助金の交付という貴重な税金を使うことからすれば、継続的に取り組んでいただく必 要があると考えます。その中で特色を出すとすれば、重点審査項目を絞るべきではないか。重点審査項目に対しましても、直近の前年度で問題となっていたところを鋭意取り組んでいただく。さらに、委員も指摘されましたように、検査院の指摘が段々多くなってきていますので検査院が指摘したことについては、可能な限り取り組むという方向性を考えるべきではないかと考えております。また、2本目の柱である地域鉄道事業者は、補助制度等について、まだ十分理解が行きとどいていないのではないかということが今回のアンケート結果からも判明してきました。そこで、このアンケート結果をどう実務に活用してもらうのかという点、これにはアドバイス集をわかりやすく編集する。場合によると勉強会も企画していただくこと等を通じて、地域鉄道事業者に対してわかりやすいしかも使いやすい情報提供を行うというのが大きな柱であると考えます。そして、例年やっていた審査業務の前倒しについては、既に前倒しの効果が現れているのではないかと思いますので、あえて追加する必要はないと思います。職員への研修についても、毎年改善意見を提出してきましたし、また、それに応じて取り組んでこられましたので、次年度については、あえて触れる必要はないというのが私の提案です。これについて、忌憚のない意見をお願いします。
(委員)
全く同感でありまして、2つ目について、地域鉄道のアンケートの結果を見てみますとガイドブックが有用なのはわかりますが、アドバイス集になると要望が半分程度になります。もちろんいずれも役に立っていると思いますが、例えば、補助金に関する帳簿を備えていないといった基本的な問題が発生していることを踏まえますと、補助金適正化法等をもう一度確認していただき、不明な点があれば早めに相談してもらうことも重要と思います。
(委員)
異論はございません。
(委員)
私も委員長の意見に同感であり、特に異論はありません。
(委員)
それでは、3委員のご発言内容を十分勘案いたしまして事務局と調整の上、鉄道助成業務に関する改善意見を作成後、先生方に文面を確認して頂き、再度、ご意見を頂戴する。その集約につきましては、私にご一任させて頂きたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員一同)
了解。