平成25年度 第2回 議事要旨

開催年月日 平成25年12月19日(木)15:00〜17:30
開催場所 鉄道・運輸機構 理事会議室(22階)
出席者
  • 〔委員〕
  • 委員長 杉山 雅洋(早稲田大学 名誉教授)
  • 委員  二村 真理子(東京女子大学現代教養学部 准教授)
  • 委員  加藤 達也(あらた監査法人 パートナー)
  • 〔機構〕
  • 又野 己知(理事長代理)、瀬川 雄次(理事)、北村 信男(鉄道助成統括役)、
  • 江國 実(鉄道助成部長)、千葉 文良(同部担当部長)、加藤 博敏(同部担当部長)、
  • 遠藤 直明(特定財源管理課長)、新津 武史(助成第一課長)、
  • 棚橋 公一(助成第二課長)、尾林 信二(鉄道助成部担当課長)

配布資料

平成25年度 第2回 委員会資料

概要

1.鉄道助成業務に関する動き(報告)について

  • 事務局から、【資料1】(PDF:4,102KB)により報告。

議題1に係る質疑

(委員)
資料1の5ページ目の耐震対策について、乗降人員1万人以上の駅は、都内でどの駅が該当するのか。
(機構)
東京都交通局の資料によると、大江戸線の国立競技場駅、牛込神楽坂駅が1万3千人などそれほど大きくない駅が該当する。
(委員)
2番目の社会資本の戦略的な維持管理更新の意味は、ライフサイクルコストの軽減を図るための維持管理更新ということか。
(機構)
そうである。
(委員)
コンクリートの寿命が50年という数字がある。通常は各事業者にまかされていると思うが、どれくらいの年限が過ぎたら注意して管理すべきか。
(機構)
基本的には、8ページの中程に施設のイメージがあるが、平均的に橋りょうで56年、トンネルで62年であり、この辺りを耐用年数の目安として考えるのかと思う。
(機構)
一般的には、道路等他のインフラは戦後の高度経済成長期に整備されたものが大量に建設後約50年を迎えていることもあり話題になっている。鉄道の場合は、戦前迄に路線延長した山がもう一つあり、他のインフラとは違う戦略が必要である。
(委員)
戦略的というのは鉄道局が使われた言葉か。
(機構)
戦略的というのは国土交通省全般で使っており、50年経過したインフラについて、選択をしながら計画的に維持管理をする言葉として使っている。
(委員)
19ページに評価はSSからCまで5ランクあり、Aというのは真ん中であるということから普通かと思われるかもしれないが、Aというのは高いということで、鉄道助成事業においてAという評価は高いものであると捉えて良いと考えている。
(機構)
議題1は、報告事項のため、ここまでとする。

2.鉄道助成業務の実施手続きに関する事項

  • 事務局から、【資料2】(PDF:112KB)により、鉄道助成業務の実施手続きに関する事項について説明。

議題2に係る質疑

(委員)
機構の繰入れ基準の改正については、特に発言がないので、委員会として特段の意見はなしとする。

3.鉄道助成業務の実施状況に関する事項について

  • 事務局から、【資料3】(PDF:9,762KB)鉄道助成業務の実施状況に関する事項のうち(1)まる1及びまる2を説明。

議題3(1)まる1及びまる2に係る質疑

(委員)
特段の質問がなければ、予算の実施状況については着実に進められているということでよろしいか。
(委員一同)
了承。

  • 事務局から、【資料3】(PDF:9,762KB)鉄道助成業務の実施状況に関する事項のうち(1)まる3を説明。

議題3(1)まる3に係る質疑

(委員)
JR九州の3枚目の資料で、鉄道だけでなく道路もカバーしているので、道路と鉄道で按分負担してもよいのではないかと思うが、鉄道のみの費用負担となっている。国の立場としてやむを得ないと考えているのか。また、補助対象事業者がJR三島会社プラスJR貨物会社となっているが、昨今のJR北海道の状況と関係があるのか。また、「風化による節理」とは何か。
(機構)
斜面の管理者が鉄道であり、その影響を道路に及ぼさないことも含め、鉄道側が負担している。また、JR北海道の保守の問題は当方の補助事業とは直接は関係ないと考えている。また、「風化による節理」というのは、地質の風化により岩石に表れる割れ目ができるものである。
(委員)
鉄道防災事業は、基本は2億円で、平成21年度は補正があって増額されているが、事業として2億円で足りているのか。また、JR九州については、平成23年度7千万円であるが、どういう基準で配分されているのか。
(機構)
2億円というのは十分な金額ではなく、重点的に必要なところをやってきている。小規模なものなどは、別途事業者が自らの資金で行っている。補助金の配分は、鉄道局が重要度を勘案しつつ事業を決めている。
(委員)
必要なところは鉄道防災事業費補助の予算がなくても事業者の負担で事業をやっているということでよいか。
(機構)
そのとおりと思う。
(委員)
補助対象事業者について、他のJR東日本、JR西日本及びJR東海は、株式を公開しているため、対象になっていないということか。
(機構)
本州3社は、完全民営化になってからは補助金を出さない制度になっている。
(委員)
それでは、民鉄事業者には、このような鉄道防災事業に対する助成はないのか。
(機構)
民鉄道事業者には、安全対策として別に同様な事業に対する助成を行っている。
(委員)
東京都交通局の勝どき駅の場合、大型店舗ができて乗降客が増えたのであれば、例えば、整備費用の一部はその店舗が負担するという議論は出ていないのか。
(機構)
そのような話は聞いていない。
(委員)
考え方によれば鉄道側も運賃収入が増えるのだからお互い様という理屈もわかるが。
(委員)
大江戸線は、比較的新しい路線であるが、バリアフリーや耐震設備について、当初からなぜやらなかったのか。事後でやると非効率になると思う。
(機構)
バリアフリーについては、当初、地上への用地の確保が難しい等の理由があったが、今回、条件が整ったので設置したという事情もある。
(機構)
耐震の設計そのものは従前からやってきた。阪神・淡路の地震を受けた対応も平成22年度頃までに講じてきたが、東日本大震災を受けて改めての検討から、社会経済活動への影響から必要と判断した対策を更に講じることとした。
(委員)
勝どき駅周辺は再開発が進行中と考えられる。その上、オリンピックの競技場が近くにできれば、今回の改修規模で不足はないのか。また、今後、同様な改修が必要な駅はあるのか。
(機構)
東京都交通局からは、他に改修の必要な駅は今はないと聞いている。また、オリンピックにより利用者がさばききれないことはないとも聞いている。
(委員)
耐震工事で優先順位のつけ方は。
(機構)
東京都交通局の耐震工事の優先順位が高いものとして、例えば、早期運転再開を可能にする区間を段階的に広げるために、車両基地と折り返しができる駅の間を計画的に整備していこうというものがある。
(委員)
乗降客が増えて大規模改修をしなければならない駅は東京都交通局以外で他にないのか。
(機構)
平成26年度予算要求は、東京メトロ千代田線の北綾瀬駅が要望として上がっている。なお、現在、同様な事業を東京メトロの小竹向原、豊洲、茅場町、門前仲町、木場の5駅で行っている。
(委員)
個別案件で二つの案件をご報告いただいたが、補助金の執行業務は適切にされているとしてよろしいか。
(委員一同)
了承。
(委員)
個別案件を含め、(1)の平成25年度鉄道助成業務の実施状況については、適切に執行されているものと当委員会としては判断する。

4.その他鉄道助成業務の実施に関し必要な事項について

  • 事務局から、【資料4】(PDF:747KB)その他鉄道助成業務の実施に関し必要な事項を説明。

議題4に係る質疑

(委員)
1.(1)の2点目の内部審査について、今年度内部審査項目及びその審査対象事業 者は、それぞれどのように決められているのか。
(機構)
内部審査項目については、会計検査院決算検査報告の指摘や重点審査項目等を踏まえ 選定し、審査対象事業者は、予算規模の大きい補助事業であるもの、補助対象が公的主 体であるもの、過去に内部審査を実施していないものを対象とした。
(委員)
来年度は違った基準で実施するのか、どのような方針でいるのか。
(機構)
会計検査院の指摘状況や前年度の補助金審査の状況等を見て、毎年度内部審査項目を決めていくこととしている。
(委員)
一般企業では来年4月以降の消費税増税に伴い、契約関係等その影響を検討している。助成業務の中では増税に伴う影響について、どのような認識があるのか。例えば、正しい税率での補助金申請がなされるのかを確認する必要があるのか。
(機構)
平成25年の10月以降契約変更したものの中で、26年4月以降の支払いになるものには影響があると考え、問題点は抽出している。平成25年度の補助金交付には影響はないが、来年度以降の事業の審査には影響が出る可能性があるので、課題を洗い直し検討している。
(委員)
今年の審査は、全部5%で終わるので、重点審査項目の議論から外しての別途検討とした。
(委員)
補助金勉強会を行っているが、事前にどのような情報周知をしたのか、またアンケートで有意義でないと答えた方に何か理由を聞いているのか。
(機構)
提供資料の準備と平行して開催案内を行ったので、結果的に内容を取り違えて参加された方もいたと思う。開催時のアンケートで話題や進め方等について伺っている。自治体と事業者とで反応に差があったので、実施方法については、今後考えていきたい。
(委員)
記名式のアンケートでは本音がでない面もある中で、特に自治体の評価が厳しいが。
(機構)
事業者・自治体の別の記載欄は造ったが、記名は必須とはしていない。今回、中小事業者向けの補助金執行関係のメニューが多く、公共事業にも携わる行政の方々には、当たり前の話なども多く、あまり有意義でなかったとの声が多かったとの認識。全プログラムを聴講いただくのは酷だったかなと思う。
(委員)
有意義だという意見が多かったので、前向きに考えていただければよいと思う。
(委員)
第1回委員会での改善意見の1-(1)に掲げた補助金交付手続きの適正な執行のための事業者への注意喚起については、どの事業者にも同じような内容なのか。もう一点、同じく改善意見の内部審査についての効果検証に関連して、ダブルチェックをしたことでこういう点がみつかったということがあったのか。
(機構)
注意喚起については、資料4-1-1で2種類の事例集を配布している。一つは、平成24年度の補正予算で対象となった地域鉄道事業者に「地域鉄道の補助金に係るアドバイス事例集」を配布して丁寧な周知を図った。事業制度をよく理解されている都市・幹線鉄道事業者に、「都市・幹線鉄道関係補助金執行事務手続事例集」を配布した。それぞれの対象者の状況を踏まえながら周知した。
(機構)
内部審査については、今般の個別の補助事業に関しては特段の問題は認められなかったため、ダブルチェックをしたことで問題点が見つかったということはなかった。
(委員)
Q&A等があるので、使い勝手がよいと思う。是非事例集を事業者の方に活用していただきたいと思う。
(委員)
今実施している内部審査については、終了した業務について事後的に再度確認してみるという位置付けだと理解している。一方、本来のダブルチェックというのは業務が終了するまでの間に行うものである。内部審査は、あくまで事後のレビューの位置付けだが、2回実施し結果として特段何もなかったというのが一つの成果であろうと思う。このように、適宜業務の適切性について検証していくことの方向性に誤りはないと考える。
(委員)
このような内部チェックについては、検証を行ったということで適切に実施されていうことでよろしいかと思う。
(委員)
情報提供を行うのは機構だけでなく、他の機関も存在しているのか。
(機構)
鉄道の場合、維持管理基準が存在しており、それに基づき定期点検をすることが事業者に義務づけされている。国土交通省鉄道局で維持管理基準がこれでよいのかという検証の会議が行われており、情報の提供をいただくようにしている。
(機構)
耐震基準を変える等の場合、同省鉄道局担当者が各運輸局に説明会等で丁寧に説明をしており、フォローはできていると思う。
(委員)
本日欠席の先生からの意見を私から紹介させていただく。「当委員会の事務局から事前説明を受けたところ、本年度の改善意見に対して、全般的に適切に実施されているものと判断する。引き続き、最終報告に向けて、項目ごとの着実な実施をお願いしたい。」それでは、中間報告に対して先生方のご判断を頂戴したい。
(委員一同)
意見なし。
(委員)
特段のご意見がないということは、本日出席の両先生とも中間段階においては、着実に対応されているので、最終報告に向けて進めていただきたいというご意見かと思う。本日の議論をまとめると、議題1は報告事項で、この委員会ではまとめるものではない。議題2は、国土交通省の改正に合わせて機構も従うもので、特段の意見はないという結論である。議題3の業務の実施状況に関する事項については、多岐に亘っているが、平成25年度の鉄道助成業務として適正に行われていた。それから、個別案件では、しっかり対応しているということを確認した。そして議題4については、改善意見に対して中間段階では適切に対応されている。しかしながらこれに甘んずることなく、最終報告に向けて是非もう一段力を入れてほしいというのが、本日の結論だったと思う。