平成27年度 第2回 議事要旨

開催年月日 平成27年11月11日(水) 13:30〜15:35
開催場所 鉄道・運輸機構 理事会議室(22階)
出席者
〔委員〕
 
委員長
杉山 雅洋(早稲田大学 名誉教授)
委員長代理
根本 敏則(一橋大学 大学院商学研究科 教授)
委員
加藤 達也(PwCあらた監査法人 パートナー)
委員
金子 雄一郎(日本大学 理工学部 准教授)
〔機構〕
 

土屋 知省(理事長代理)、神山 和美(理事)、酒井 慎一(鉄道助成統括役)、國田 淳(鉄道助成部長)、吉田 一彦(同部担当部長)、中野 智行(同部担当部長)、中澤 修(特定財源管理課長)、鈴木 英一(助成第一課長)、春山 忠嗣(鉄道助成部担当課長)

配布資料一覧

平成27年度 第2回 委員会資料

概要

委員長代理の指名について

委員長代理について、委員長から根本委員を指名する旨の提案があり、各委員からの異議はなく了承された

1.鉄道助成業務に関する動向(報告事項)について

  • 事務局から、【資料1】(PDF:282KB)により報告。

議事1に係る質疑

(委員)
青函トンネル共用走行区間の貨物列車走行調査は、何か新しい調査をされるのか。
(機構)
貨物列車が走行した後に、線路内に落とし物等が無いか素早く見つける方法や、共用走行区間に貨物列車がいないことを確実に検知する方法等の開発を引き続き進めている。
(委員)
安全は確認されているがより安全な仕組みにするということか。
(機構)
これまでも最高時速140km/h走行で貨物列車とすれ違っており新幹線開業時は140km/hとなるが、平成30年から1日1本は新幹線の最高速度を260km/hで予定しており、その場 合に支障物や列車の厳密な確認・検知をしなければならないためである。
(委員)
まだ概算要求の段階だが、河野行政改革担当大臣による事業評価が始まっておりこれに関係はないか。要求額が絞られる可能性はあるか。
(機構)
鉄道関係に直接関わりがあるかどうかはまだ聞いてない。
(委員)
資料1-1の鉄道助成業務の業務実績評価について、昨年のAから今年はBに変わったが評価が下がったということではなく、従来の評価方法が変わり従来とランクの位置 づけは同じであり、初期の目標は達成していると解釈頂きたい。
(委員)
それでは議事1は報告事項であり、委員の皆様に審査・評価頂く必要はないので、ここで終了とする。

2.鉄道助成業務の実施状況に関する事項(審査・評価事項)について

  • 事務局から、【資料2】(PDF:3,474KB)個別案件 整備新幹線整備事業費補助・整備新幹線整備事業資金「北陸新幹線(長野〜金沢間)」」を説明。

議事2に係る質疑

(委員)
鉄道助成業務の中に入札のあり方についての検討等は入っていないのか。
(機構)
入っていない。
(委員)
入札のあり方について検討するのは、この第三者委員会ではなく別な第三者委員会が出来て議論しているのか。
(機構)
本第三者委員会とは別物が出来ている。
(委員)
融雪消雪装置入札談合に関して、助成業務自体には影響がないとの理解でよいか。
(機構)
機構全体でコンプライアンス研修・講習会等を実施し、鉄道助成部職員も全員受講しているので全く影響がないわけではない。なお、入札行為そのものにおいては、鉄道助 成部自体で発注行為がないのでその点で影響はない。
(委員)
助成部のプロセスが増えたりや負担が増えたということはないのか。
(機構)
ない。
(委員)
助成割合が国2地方1となっているのは新幹線の全事業費に対してと理解しているが、現地調査で見た白山車両基地の助成割合も2対1となっているのか。
(機構)
車両基地も合わせて全体の事業費となり、その助成割合は国2地方1となっている。
(委員)
スライド番号41のチェックシートの「まるに契約方法」にある「随意契約の理由が妥当である」のところにチェックがされていないが、これは随意契約が無かったので該当無 しと思われるが、どういった場合に随意契約があるのか。
(機構)
随意契約がある例として、既契約件名を継続して契約事業者に行わせる場合にはその理由をもって随意契約することがあるが、それ以外の場合は随意契約しない。
(委員)
この部分は、随意契約が無かったからチェックボックスは空欄となったと思われるが、チェックがないとチェックをし忘れたのか後から見たときに区別が出来ないのではないか。記録として残しておく以上はどちらか分かるようにしておくべきではないか。
(機構)
検討する。
(委員)
質問事項の1点目は、スライド番号16にある共通経費は補助金の対象経費外なのでこれは審査しない、補助金が投入されている本線工事が審査の対象ということでよいか。 要は補助金がどこに入っているかということで、全ての新幹線整備項目に補助金が入っているのか。
(機構)
補助対象は全ての項目において対象となっている。
(委員)
共通経費も補助対象であるが、今回の北陸新幹線に関しては本線工事のみに補助金が投入されているのでそれが審査の対象となっているということか。
(機構)
そういうことである。
(委員)
貸付料と補助金額はどのような配分なのか決まっているのか。
(機構)
全体額として線別に貸付料の額が決まりそれを事業費から引いているのでそれを配分している。
(委員)
個別の配分は事業主体の裁量で行っているのか。
(機構)
そのとおり。審査を行う際は全ての項目が補助対象である事を前提としている。
(委員)
ルール上、個別のトンネルや橋梁に限らず全てのものに補助が行き渡っているので、審査にあたっては全ての項目からいくつか抽出して審査をされているということか。
(機構)
そういうことである。
(委員)
2点目の質問は、審査時のチェックシートは同じシートを使用しているのか。補助金別に違うのか。
(機構)
補助金別に違うものを使用している。前回委員会の甲子園駅の審査チェックシートの場合は、審査調書に全ての契約が網羅されているのでこれで全てチェック出来るものだ ったが、今回の新幹線の場合は審査調書には全ての件名は出るが、抽出する案件しか審査しないので、個別に契約書毎にチェックをしている。
(委員)
チェックする項目や視点は同じか。
(機構)
基本的に同じである。
(委員)
3点目の質問は、スライド番号34中、計画額欄の額に横線が引いてある意味は何か。
(機構)
当初額に変更があった場合に、見え消しで変更後の額を右横に記載している。
(委員)
実績額と同額となっているが、実績額に合わせて計画額を変更したのか。計画の変更はいつの時点になるのか。
(機構)
様々な理由により最後にならないと計画変更が固まらないため、最後の完了実績報告の際に報告がされることとなる。最終的に確定させるために実績と合わせている。
(委員)
スライド番号9で北陸新幹線長野〜金沢間の平成25年度の事業費予算内訳を見ると貸付料から充当する割合がそのほとんどとなっている。もっと補助金の割合を上げ たら北海道といった他の線区に貸付料から充当する額を回せたかと思うが、どうしてこのような状況となったのか。
(機構)
まず先に年度で必要な事業費を国で決め、次に各線区の事業費に充当する貸付料を決めるためである。
(委員)
貸付料全体から、北陸にこれだけ北海道にこれだけといったのは、どのような理屈で決めるのか。
(機構)
法令で決められており、いくつか変数があるが、一番大きいのは、その年度の新幹線の各建設区間のうち事業費が一番多かったところに按分されることとなっている。平成 25年度の北陸新幹線金沢〜長野間は、事業費が他の線区に比べて相対的に大きかったので貸付料が多く按分されている。
(委員)
簡単に言うと、最後に集中的に工事をする際には貸付料から充てる額で主に賄うということか。
(機構)
北海道新幹線の新函館北斗以遠などはまだ着工間もないのでまだ事業費は少ないため、相対的に開業間近で多額の事業費が必要な北陸新幹線長野〜金沢間が高くなったといえる。
(委員)
25・26年度ともにしっかりとやっている印象を受けている。この2年間の書類審査・現場審査を通じて、例えばこういうところは改善の余地があるといった点や、教訓 になった点、改善すべき点など分かったことが有れば教えて欲しい。
(機構)
審査案件を抽出するときは、調査・設計・測量・工事といった区分のバランスをとりながら行っている。今のところ何か改善する所はないと考えている。
(委員)
例えば何かトラブルは無かったのか。例えば業者によっては不心得なことが散見されたがそのような場合はこのようにすると良いといったPDCAサイクルにより改善され ていく事が大事ではないかと思うが。
(機構)
25・26年度においては、懸念すべき悪質な業者の例は無かった。一方、人材育成の観点で改善意見をいただいており、これは議事3で説明するところだが、例として幅広い視点で審査能力が育めないか今後検討したいと考えている。
(委員)
スライド番号10・11の注1にある概算払い請求については、工事工程及び出来形等の確認を行い適切な請求である事をチェックしたとあるが、具体的に何を持って適切 と判断されたかという判断基準はあるのか。
(機構)
判断基準としては、建設本部で年度の工事工程表と出来形の進捗状況を確認し、それをもって四半期に1回概算請求額を決めており、その状況を鉄道助成部で確認し概算請求が適切であるかをチェックしている。
(委員)
人によって判断が違うケースがあり得るのではないか。今の説明だと誰が概算払い手続き行っても同じ判断になると受け取っているが。
(機構)
請求金額は、各地方の建設局等からの請求を本社建設本部でとりまとめており、同じ積算や同じ工程管理の観点で確認しているので、同じ判断になると考える。
(委員)
繰入決定に係る審査と最終段階の額の確定の審査をする方は、同じ方が基本的に担当するよう効率の良い担当割りをされているのか。
(機構)
担当は基本的に年度を通じて同じ者が行っているが、途中で異動などで替わったりした場合は違う者が行う場合がある。
(委員)
スライド番号28で抽出の条件が記載されており、20件以上抽出の考え方について、20件というのは固定的な印象があり、全体のカバー率を件数ベースあるいは金額ベースで何か設定するとか運用の中で何かお考えになっている点はあるか。
(機構)
20件に固執しているわけではない。
(委員)
抽出件数はどのように決めるのか。多すぎても少なすぎてもいけないが、カバー率の考え方について、金額ベースないしは件数ベースといった規模に応じた抽出が可能とな るような運用を考えてもいいのではと思っている。
(機構)
検討する。
(委員)
委員の意見をお聞きしたいが、前回の委員会から審査のプロセスが透明であるか否かということをこの委員会の場でチェック出来るようにと事務局に工夫を頂いているとこ ろ。専門家の目から見て今回の資料で審査のプロセスの説明はこの程度やっていれば十分なのか。まだ工夫の余地があるか。
(委員)
基本的なところは出来ているが、若干の気が付いた点や改善の余地があるかもしれない。時間があればじっくり拝見させて頂き、これにより何かご提案が出来ればと考えて いる。
(委員)
それでは議事2の個別案件に関しての業務については、適切に実行されているという評価でよろしいか。
(委員一同)
異議なし。

3.その他鉄道助成業務の実施に関し必要な事項(審査・評価事項)について

  • 事務局から、【資料3】(PDF:767KB)「平成27年度改善意見の対応状況(中間報告)」を説明。

議事3に係る質疑

(委員)
添付資料3-3の「4.参加事業者からの主な意見(アンケート結果より抜粋)」を見させてもらうと、研究会は評価頂けていない意見も散見されるが、これに対して機構と してこのような対応を考えたいといったようなことはあるか。
(機構)
今まさにアンケートの集計結果をとりまとめ、その検討を始めたところ。難しいのは、正反対の意見にどう対応するかを検討したい。また今回テーマに補助金の手続き加え、 地域鉄道の活性化を盛り込んだところ、補助金実務と地域鉄道活性化を担当する者が異 なり戸惑ったのでうまく峻別して頂けないかという意見があり改善点と思っている。
(委員)
助成の中に災害復旧のための助成はあるか。
(機構)
あるが、機構を通して取り扱っているものではなく国で直接取り扱う制度である。
(委員)
近年降水量が増加しているなかで、災害に遭ったら直さず廃止することもあるが、直すにあたりこの程度なら災害に関する助成でカバーするが、これ以上のものは対応す る保険でカバーするといったものがあれば、国全体として安上がりでマネジメント出来るのではという気もしており、災害に関する助成と保険はどこかで繋がる気もしている。 そういう勉強を地方鉄道の方とされるとおもしろいのではないか。
(委員)
今の委員の話は、委員会の直接の議論の対象ではないが、国土交通省鉄道局にこのよ うな意見があったという報告をして頂ければと思う。
(機構)
委員のお話どおり地方鉄道で廃止のケースとして、災害があったときに直さないといった場合が多い。その背景を考えると、人口減少が進む中で地方鉄道の維持が非常に苦 しく、安全投資に対しても苦しいような要素がそもそも災害以前からあるため、国としても、災害に限らず最低限の安全投資に対しての補助金を拡充してきた経緯がある。 問題の委員からお話しのあった災害があったらどうするかについては、保険もあるが鉄道路線の利用者が減ってきた場合にどうするのかということと合わせて考える必要ある。ただお話の問題意識もよく分かり、国でもそういう話題が出ているので伝えたいと思う。
(機構)
ちなみに災害や地震の保険はあり、日本民営鉄道協会や第三セクター鉄道等協議会といったところに加盟している地域鉄道事業者は、協会が主となって保険に入るという手 続きは現在も行われている。ただそのような協会に入っていない地方鉄道事業者は、自身の資産についてはご自身でといった対応となっている。
(委員)
利用者が減っていれば、毎年の掛け金を払っていくのが馬鹿らしいから止めた方がいいといった対応になるのではないか。
(機構)
そのとおりであり、協会から抜けていく事業者も当然ある。
(委員)
それはそれでいいのかという話である。
(委員)
地方を含めた鉄道のあり方を論ずる大きな課題だと思う。
(委員)
「3.職員の能力向上」において、例えば積極的に議論して課題を抽出するであるとか、実践的な能力の養成、向上の取り組みとあるが、具体的な例を教えて頂きたい。
(機構)
右の欄に対応状況を3つに分けて記載している。1つ目は、各担当が前年度の審査報告等を基に議論した中で、特に消費税の適用税率を引き続きしっかり確認していくとい う議論が出てそれに向けて能力を磨き合っているところ。次に3段目にある研修は、毎年プログラムを組み講座のメニューも入れ替えることによりPDCAサイクルが回って いるので、引き続き実施する。さらに2段目は現在検討しているが、今年度の現地審査で、各自が担当する補助対象事業者以外の審査に参加することによりそれぞれのノウハ ウの違いから何かを見いだして検討していくことを考えている。
(委員)
ほかに意見が無ければ、議事3の平成27年度改善意見への対応状況について、審査評価を行うと、現段階においては着実に取り組んで頂いていると判断する。ただし、年 間を通して改善意見に対し取り組みを貫徹して頂きたいと考えているが如何か。
(委員一同)
異議なし。

4.議事の総括

(委員)
私なりにまとめさせて頂く。議事1は、報告事項として承った。議事2の個別案件は、要望や意見はあったが、着実に業務にあたっておられることを委員の皆様から評価頂い た。また議事3の改善意見の対応状況は、現段階ではしっかりやっておられるが、年間を通してこれを貫徹して頂きたいということになろうかと思う。