北陸新幹線(長野・金沢間)
開業日:2015年3月14日
長野・金沢間の開業により、平成9年10月に開業した高崎・長野間と合わせて北陸新幹線(高崎~金沢)は全長約345kmになりました。これにより、首都圏と北陸を結ぶ所要時間が大幅に短縮され、経済や観光などでの交流が活発になり地域の発展に寄与することが期待されています。

概要
北陸新幹線(長野・金沢間)は北陸新幹線(高崎・長野間)として既に開業している長野駅(長野市)と金沢駅(金沢市)を結ぶ延長228kmの路線です。 平成4年8月に西石動(仮称)信号場・金沢間を新幹線鉄道規格新線(スーパー特急)として工事実施計画の認可を受け着工しました。その後、平成10年3月に長野・上越(仮称)間がフル規格として最初に認可となり、平成18年4月の白山総合車両基地(仮称)の認可をもって全区間がフル規格で建設されることとなり、平成27年3月14日に開業しました。
構造物の構成は路盤約3.9km(約2%)、トンネル約103.1km(約44%)、橋りょう約31.7km(約14%)、高架橋約92.4km(約40%)となっています。駅部は長野駅(併設)、飯山駅(併設)、上越妙高駅(新設)、糸魚川駅(併設)、黒部宇奈月温泉駅(新設)、富山駅(併設)、新高岡駅(新設)、金沢駅(併設)となっています。
北陸新幹線(長野・金沢間)の開業によって東京~金沢は最速2時間28分で結ばれることになり、開業前より約80分の大幅な時間短縮となりました。

飯山トンネル
飯山トンネルは、飯山駅と上越妙高駅の間に位置する延長22㎞225mの長大トンネルです。平成10年の着工当時、陸上トンネルとしては世界第3位の長さでした。地層は一部区間を除き、フォッサマグナ(日本列島を南北に横断する大断層線)の影響により幾重にも褶曲しており、多くの断層や地すべり地帯があるほか、トンネル全体のうち、膨張性区間が約5割、高圧湧水区間が約4割、可燃性ガスが湧出する区間が約7割を占める等、極めて難易度の高い特殊な条件下での工事でした。また、貫通に18年もの歳月を要したことで有名な北越北線の鍋立山トンネルに極めて近い地質であることが分かっていたため、昭和55年から地質調査を実施するなど、北陸新幹線を通すうえで最重点箇所として位置づけていたトンネルでした。
こうした難易度の高い特殊な条件下においても、安全で安定したトンネル掘削を可能にするため、膨張性地山に適合した多重支保工法(後述)や、高圧帯水層における切羽管理技術の開発など、新たな施工技術の確立に取り組みました。一方、一部区間では地質不良に伴う突発的な大規模崩落が発生し、復旧対策や原因究明について、有識者からなる委員会で学術的・技術的見地から議論をいただき、復旧対策を決定しました。このような困難を克服し、平成10年の着工からトンネル貫通まで約9年強の歳月を要し、平成19年に貫通しました。

新たに開発された技術
膨張性地山に適合した多重支保工法
膨張性地山を有する飯山トンネルでは多重支保工法を開発し採用しました。多重支保工法は、膨張性土圧による地山応力を1次支保工によって開放した後、適切な時期に2次支保工を設置することで、掘削に伴う地山の変位を制御する工法です。これにより着実な掘削が可能となり、経済性・安全性にも優れた施工を行うことができました。

多重支保工(飯山トンネル)
初期高強度吹付けコンクリートを用いたトンネルの急速施工技術
比較的良好な地山をもつ峰山トンネルにおいて、初期高強度吹付けコンクリートを用いた施工を行いました。これにより、山岳工法(NATM)で一般的に用いられる鋼製支保工を省略することが可能となり掘削サイクルタイムを短縮しました。掘削速度は当時の国内最大月進である304m/月を達成しました。

急速施工(峰山トンネル)
ギャラリー

飯山トンネル

姫川橋りょう

富山駅

金沢駅