乗り心地の向上、環境に優しい軌道構造の開発
機構の軌道は、新幹線および在来線の線路の敷設に携わっています。
軌道工事においては、『乗り心地の向上』、『環境対策』および『経済的な軌道構造』を心がけており、これら技術の開発に関する調査・研究も行っています。
新幹線においては、上越新幹線のルートから北陸新幹線に向かう際、スピードダウンによる時間ロスを少なくするため、高速分岐器の開発、従来の平板状のスラブを枠型スラブにすることにより、経済的な軌道スラブの開発をしました。
在来線においては、弾性まくらぎ直結軌道が主流になってきており、保守についても考慮している軌道構造の開発をしました。
国内最速の高速分岐器
北陸新幹線(高崎~長野間)において、時速160kmの高速で分岐器側走行できる38番分岐器(38番とは、1m離れるのに要する線路方向の長さが概ね38mになることを意味します。)を開発し、上越新幹線との分岐箇所に設置しました。
北陸新幹線で開発した38番分岐器においては、土木学会技術賞を受賞しました。
なお、同番数の高速分岐器は、成田スカイアクセス(成田新高速鉄道線)においても採用されています。

新幹線における軌道構造
新幹線軌道の基本構造であるスラブ軌道は、高架橋・橋りょう、トンネルおよび土路盤に採用しています。
軌道スラブには、平板軌道スラブと枠型軌道スラブがあり、主にトンネル内および温暖地に枠型軌道スラブを採用しています。

平板軌道スラブ(東北新幹線)

枠型軌道スラブ(九州新幹線)
在来線における軌道構造
在来線の軌道構造は、主にバラスト軌道が採用されてきたが、最近では弾性まくらぎ直結軌道が主流になってきています。
弾性まくらぎ直結軌道は保守について配慮している軌道構造で、都市鉄道等で多く採用されてきています。

明かり区間
(つくばエクスプレス)

トンネル区間
(つくばエクスプレス)