相鉄・JR直通線
開業日:令和元年11月30日
相鉄・JR直通線は、「神奈川東部方面線」の一部として相模鉄道本線西谷駅からJR東海道貨物線横浜羽沢駅付近までの連絡線(約2.7km)及び羽沢横浜国大駅を新設し、相鉄線とJR線が相互直通運転を行う路線です。「都市鉄道等利便増進法」に基づく速達性向上計画の第1号案件として認定を受けた事業です。
概要
相鉄・JR直通線は、平成18年に「都市鉄道等利便増進法」に基づく速達性向上計画の認定を受け、整備主体が鉄道・運輸機構、営業主体が相模鉄道として事業を進め、令和元年11月30日に開業を迎えました。
なお、 「神奈川東部方面線」の一部として整備する相鉄・東急直通線は羽沢横浜国大駅から、新設する新横浜駅(仮称)、新綱島駅(仮称)を経由し東急東横線・目黒線日吉駅までの連絡線(約10.0km)を整備し、相鉄線と東急線が相互直通運転を行う路線については、現在建設工事中となっております。
事業効果
相鉄・JR直通線は約2.7kmと延長は短いものの既存ストックの有効活用が図られ、横浜市西部及び神奈川県央部と東京都心部が直結することにより両地域間の速達性が向上し、広域鉄道ネットワークの形成と機能の高度化が図られます。また、所要時間の短縮や乗換回数の減少など鉄道の利便性向上とともに、地域の活性化などに寄与することが期待されます。
広域鉄道ネットワークの形成
所要時間の短縮、乗換回数の減少
当該路線を建設するための鉄道技術
都市トンネルにおけるSENSの採用
相鉄本線西谷駅と羽沢横浜国大駅を結ぶ延長1,446m の複線トンネルは市街地を通過する都市トンネルですが、安定した上総層群地盤が掘削対象となることから、東北新幹線三本木原トンネルで合理性・経済性が確認されたSENS(シールドを用いた場所打ち支保システム)を採用しました。
SENS の適用としては3 例目、都市トンネルとしては初めての採用となります。
西谷駅~羽沢横浜国大駅間で使用したシールドマシン
環境に配慮した取組み
駅の屋根に膜材を使用
羽沢横浜国大駅では、コンコースの屋根材に酸化チタン光触媒膜材を採用しており、膜材は約15%の透光性があること、日射反射率が上がり熱を蓄えにくくなることから、日中の室内の明るさを保つと共に照明コストの低減や、コンコース内部の室温上昇の抑制効果に寄与します。
羽沢横浜国大駅(内観)
土木学会技術賞Ⅱグループ受賞
「神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線)の建設」は、令和元年度土木学会技術賞Ⅱグループを受賞いたしました。
- 詳しくは、主な受賞実績一覧ページをご覧ください。
ギャラリー
羽沢横浜国大駅ホーム
(外側2線が相鉄・JR直通線)